ミュージカルワークショップ「メリーポピンズ」を終えて
公開日:
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最終更新日:2015/10/18
ブログ ジュエリーキッズ, ミュージカルワークショップ, メリーポピンズ, ワークショップ
みなさんこんにちは。
この夏、約1か月間にわたってみんなで稽古を積み重ねてきたミュージカルワークショップ「メリーポピンズ」が先週日曜日に本番を迎えました。
おかげさまで2回公演ともに満員御礼となりました。
今回のワークショップの特徴は、脚本や作品、本番発表ありきではなく、参加者の子どもたちの成長と上達を一番に考え、自ら想像し、発想したものを最大限作品に盛り込んだミュージカルワークショップにしたこと。
参加者全員でメリーポピンズの世界観を表現し、観てくださる方に感じてもらう。参加者全員が全てのシーンで心を動かして表現し、観てくださる方に「よかったよ」ではなく「感動した!」と本気で感じてもらうことを目指したワークショップでした。
終わってみてもちろん課題はありますが、大変有意義な素晴らしいワークショップそして本番発表であったと感じています。笑顔と情熱が最高に輝いていました!。
参加者の皆さん、そして保護者の皆様、スタッフ・キャストの皆様に心より御礼申し上げます。
今回のワークショップは、最初から最後まで参加者の子ども達の感性と想像力を信じて、相当なチャレンジを要求したワークショップでした。
最近の子ども達は器用ですから、指導者から「ここはこういう風に演じて」とセリフの言い回しからステージング、ダンス、歌い方まできめ細かく指示をされる方が簡単ですし、それなりに上手くやるでしょう。正直なところ、指導するほうもその方が作品創りという意味では簡単です。
でもそれを続けていくことは、その子の個性や感性が養われず、言われて指示されたことしかできない子が増えてしまうという最大の欠点があります。商業演劇ではむしろ指示したことをしっかりと出来る子が使いやすく好まれる傾向もありますが、子役だけで人生が終わるわけでは無く、その世界にどっぷりつかってしまい、本番やリハーサルばかりで通常の基礎レッスンをおろそかにしていると、個性や感性を表現することを忘れ、器用にうまくやることだけが上手な子になってしまいます。
ジュエリーキッズは子役養成を目的にしているのではなく、その子にしかない感性や情緒、個性を大切にし、その子にしかない「表現する力」を養うことを大切にしています。このような個性的な表現力を身に着けた子は、将来大人になってからも、自分の想いを相手の心にしっかり届けていく力を身に付けているという意味で、とても魅力的な子に育つと信じています。その子にしかない輝きがとても大切です。
今でこそジュエリーキッズには子役としてオーディションに合格する子や、子役志向の子も通ってくださっていますが、スクールコンセプトとして「情操教育」を大切にしている点は今後も変わることはありません。
今回のワークショップももちろんその延長線上として、個性やその子にしかない感性をしっかり表現できること、与えられたセリフではなく、「発想」があるからこそそれに伴う「発声」があるという基礎を忠実に守って指導を徹底しました。
そのためシーンによっては腑に落ちるまでセリフを喋らないことや、あえて台本通りのセリフでなくとも自分の言葉で喋れば良しとする場面もたくさんありました。
そして今回は、ほぼすべてのシーンに全参加者が出演しました。その大きな狙いは、自分以外がメインとなっているシーンでも、舞台上にいるわけですから棒立ちや無表情では無く、そのシーンを感じて心を動かす状況を作る効果があったと思います。
そして結果的に観劇者の多くの方の感想として、「シーンのメインを演じている子と同じくらい、周りの子の表情や自然な笑顔、リアクションに感動した」との感想をいただきました。もしかしたら誰も観ていないんじゃないか?と思うような表情やリアクション、見逃しませんでしたよ。そういう一人一人の献身的な感情や表情の積み重ねが結果的に作品をとても良いものにしますね。
また今回は、小道具や美術一つ一つを出来る限り参加者が自作することで、小道具や美術がどのように作られていて、作るのがどのくらい大変なものかを感じてもらいました。ちょっとした小道具でも想いを持って集中して作ることで、それら一つ一つに魂が宿ります。そして少しでも身の回りのものを大切に扱う気持ちや人への感謝の気持ちを身に付けてくれていれば幸せです。
ワークショップの最後に「自分で作った小道具は持って帰っていいよ」と伝えたら多くの子ども達が「やったー!」と喜んでくれました。
単なる舞台上の小道具では無く愛着のある大切な宝物になってくれていましたね。
小道具は乱暴に扱うとすぐに壊れてしまいます。でもそれもまた自分で直す。手間がかかればかかるほど愛着も芽生えます。美術の一つの「凧」は壮絶なジャンケン争奪戦になりましたね。とても微笑ましく幸せな光景でした。
ワークショップの最後に保護者の皆さん、そしてスタッフキャストの皆さんに参加者全員で御礼のご挨拶をしました。
今回はピアノとパーカッションを生演奏いただきましたが、有り物の音楽では無い出演者が演じやすい、歌いやすいように愛情を持って演奏をいただきました。「欲しい!」という時に絶妙のタイミングで入る演奏、時に出演者を上手くフォローもしてくださいました。そういう生演奏で歌ったり表現したという経験を子ども達に積んでもらいたいのでこのミュージカルワークショップはずっと生演奏にこだわっています。
愛情の温かみがある生演奏。ピアノの剣持真理子さん、パーカッションのテオクソンさん本当にありがとうございました。
そしてたくさんの出演者の声をきめ細かく拾ってくださり、フットマイク、スタンドマイク、ワイヤレスマイクを絶妙なバランスで音楽効果を高めてくださった音響のマスダさん、櫻井さん、そして小川陽平さん、nanolineの皆様、ありがとうございました。長時間に渡り最高の音響環境を求めて調整をいただきました。マイク9本にワイヤレスマイクはワークショップの域をはるかに超えていました。
そして子ども達の表現力と美術効果を最大限サポートいただいた照明の小川幸一さん、今まですべてのジュエリーキッズの作品は小川さんの照明効果により輝きを与えていただいています。いつも無理な注文が多くご迷惑をおかけしていますが、子ども達のため!という小川さんの男気で何度救われたことか。。本番2日前の早朝から照明機材の搬入をいただき、度重なる調整を繰り返していただきました。使用照明本数、ムービング照明使用は同じくワークショップの域をはるかに超えていました。これからもよろしくお願いいたします。
そして抜群のアイデアで今回小道具や美術、一部衣装を担当いただいた長峰さん。限られた予算と選択肢の中で、子ども達の手作りで最大の効果が生まれるようなアイデアと企画をいただきました。小道具や美術製作の監修とご指導をいただきましたことで、子ども達は貴重な経験をすることが出来ました。また、「水かきグー」に出会えたことにより演出上大変効果的にシーンや場面を創り上げることが出来ました。描いても消える、でも書き続けることが大事というある種、人生にも形容できるようなとても効果的な美術道具に出会えたことは、今後の作品創りの良いヒントになりました。参加者リハ中の小道具補修にも地味にご尽力をいただきましたこと、有り難く感謝申し上げます。また、チラシデザインもとても好評でしたね。これからもよろしくお願いいたします。
そして大人キャストの皆さん、メリーポピンズ役の家本朋子さん、そして谷田貝さん、大村さん、竹田理央さん。参加者の子ども達の良いお姉さんお兄さんとして、そして時に厳しい舞台の世界の先輩として、愛情のあるご指導と模範を見せてくださったこと、心から感謝申し上げます。特に今回は2チームが全く違うダンスの振り付けだったり、ステージングが異なっていたりと、単なるシングルキャストでは無く、2倍のご苦労があったのではないかと思います。笑顔で前向きに力を注いでくださったこと、重ねて御礼申し上げます。竹田理央さんはアシスタント業務と出演のダブルワーク本当に助かりました。お疲れ様でした。そしてありがとうございました。
音楽監督の阿川さん、そしてご指導を頂いた滝口さん。ミュージカルの最も重要な要素である音楽を持ち前のリーダーシップと分かりやすいご指導で参加者を引っ張ってくださいました。子ども達が歌いやすいアレンジ、編曲、パート分け、指導方針の決定から実際の指導、バンドメンバーさんへの指示、イメージ伝達、指揮、時に譜面めくりまで、大変幅広い業務を一手に受け持っていただきました。こちらも同じく初回のワークショップからずっとご尽力をいただいているお二人だからこそ安心してお任せすることが出来ました。少し言葉が足りない時など、「きっと占部さんはこう考えているだろう」と先回りして問題を解決してくださっているお姿、心から感謝申し上げます。信頼できるお二人がいるからこそ音楽部門は安泰です。これからもよろしくお願いいたします。
そして、脚本演出・指導をしてくださった横山清崇さん。今回のワークショップ最大の立役者です。今回の作品コンセプト「出来る限り子ども達の発想力と想像力で創り上げるワークショップにしましょう」という企画。ギリギリまで台本を読まずに、子ども達の豊かな感性と想像力を信じたそのご指導は圧巻でした。連続8時間の稽古指導もなんのその。参加者の子ども達を信じる心、作品を信じる心、スタッフを信じる心、どれをとっても素晴らしいです。一見クールで理論派ではありますが、実は誰よりも子ども達の成長と上達を願っているとても愛情深い方であることを私は知っています。これからも子ども達のために一緒に良い作品を世に出していきましょう。
参加者の子ども達にはありきたりな言葉として、「感謝をしましょう」とは言いたくありません。感謝は言われてするものでは無いからです。
でも一つ分かっておいてほしいことは、これらの一流のスタッフ・キャストの皆さんが、この夏、参加者のみんなの上達と成長、そしてかけがえのない思い出、素晴らしい仲間との出会いのために集い、そして全身全霊でワークショップ、そして本番発表の成功のために献身的に愛を持って力を注いだという事実です。本当に有り難く、幸せなことなんだということをどうか感じてほしいです。
ただ、絶対に感謝の気持ちを持ってほしい人がいます。
それはみなさんのお父さんお母さんにです。
この夏にこのミュージカルワークショップに参加の機会を与えてくれ、送迎の手間からお弁当の用意、衣装の選定やお洗濯、縫込み作業、チケットの配券連絡、参加者のみんなの体調管理、メンタル管理、時に愚痴を聞いてくれたりもしたかもしれませんね。きっと稽古場外での待ち時間も相当な時間になったはずです。みんなの「私はミュージカルワークショップを頑張った」という裏には、お父さんお母さんの最高のサポートがあったということ。これは感謝以外の何物でもありません。
なぜそこまでしてくれるのか? それは皆さんのことを心から愛しているからです。お父さんとお母さんは、我が子の興味のあることを応援し、少しでも我が子のためになること、やりたいことをやらせてあげたいというこれ以上ない純粋な愛情でみなさんを応援してくれています。これからたくさんの逆風や苦難も時にあるかもしれません。でもいつどんな時でも最大の味方でいてくれ、損得なく愛情を注ぎ応援をしてくれるお父さんとお母さんに心からの「ありがとう」を伝えてくださいね。
参加した子ども達の成長と上達、そして親子の絆、愛情を実感できるミュージカルワークショップとなっていたら本当に幸せです。
これからもジュエリーキッズは、子ども達の感性を養い、個性と才能を「表現する力」を授けられるよう、講師陣一同精一杯頑張ります。これからもよろしくお願い申し上げます。
「メリーポピンズ」ミュージカルワークショップ出演者はコチラ
相川千晶
上林 龍
犬飼直紀
世森 響
尾崎美玲
占部愛依理
石森明莉
沼田志穂
パン真里奈
鉾木 明音
浅田彩月
長谷川 のあ
春木 瑠奈
黒田 彩生
嶋田 有那
山田 青空
林 和奏
中根美結
小暮 倫子
亀山 芽依
杉山 あいり
兼島 花綾
國分 舞子
残間 深喜
松本 真世
中田彩心
波多腰由太
見田村 竜悟
松尾 倭
藤井明日香
芦田優月妃
荒 佳音
中原 拓郎
稲田 帆香
塚越 菜名
石倉雫
佐藤 英奈
原田 こころ
森田 恵
松本 夏鈴
山田 樺音
ジュエリーキッズ広報室
http://jw-kids.jp
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